突然の出来事に動転して、何をどうしていいのかわからない・・・しきたりがあるにもかかわらず、忘れてしまった!!
そんな葬儀の際のしきたりやマナーをご紹介します。
とり急ぎ通夜の弔問にかけつける時は、平服のままでかまいません。 先方も用意の整っていない場合が多く、また礼装で訪れたのでは不幸を予測していたようで、 かえって失礼です。とはいえ、なるべく地味な服装が望ましいですし、 男性の場合はできればネクタイと靴下を黒にかえてもよいでしょう。
葬儀・告別式に参列の時は、一般の会葬者の服装は通常礼服です。
しかし、特に親しい間柄でない場合には黒目の礼服でかまいません。
男性はダークスーツと黒目のネクタイ、黒の靴。
女性は黒もしくは地味な色のスーツもしくはワンピース、
それに黒の靴が望ましいでしょう。
男女、和洋装を問わず、黒であっても光沢のあるものは避けましょう。
”通夜”とはその字の通り夜通し遺体とともに過ごすことをいうのですが、
現在では夜通し棺を守るのは近親者に限られます。
通夜は正式な儀式ではなく、身近な人の集まりなので厳格なしきたりといったものはありませんが、
席順は血縁の近い人から祭壇のそばの席に座るのが普通です。
通夜振るまいをすすめられた場合には一口でも箸をつけるのが礼儀ですが、喪主の家族は看病疲れや、
葬儀の準備などで忙しいはずですから、なるべく早く切り上げるようにしたいものです。
遺族から勧められない限り対面は控えるのが礼儀です。対面の作法は、
まず遺体の枕元から少し下がって正座します。一礼のあと、
遺族が顔の白布をはずしたら膝をつけたまま近づきます。
対面のあと、もう一度一礼して合唱します。そして遺族にも一礼するのですが、
このとき「やすらかなお顔で・・・」などの言葉をかけたいものです。
お悔やみの言葉は、平凡でありきたりのものの方がよいでしょう。 余計なことを言うとかえって差し障りができてしますことも考えられるので、 短くすませましょう。病状などをくどくど聞くのは失礼です。 また、「なお、また、再び」のような忌み言葉と、「度々・重ね重ね」のような 重ね言葉は避けるべきだと言われています。
「このたびは誠にご愁傷さまでございます。突然のことでさぞやお力を落とされていることと存じます」
「突然のことでお慰めの言葉もございません。心よりご回復を祈っておりましたのに、本当に残念でなりません」
「この度は誠に残念なことになりまして、心からお悔やみ申し上げ、ご冥福をお祈りいたします」
弔辞を頼まれたら断らないで引き受けるのが礼儀です。 弔辞は喪主に保存されますので、丁寧に書くべきですが、 文章は真心が伝わるように自分の言葉で書くのが良いでしょう。 ごく一般的な弔辞文作成のポイントを簡単にまとめておきます。
1、まず、なくなったことへの悲しみを述べます。
2、次に故人の業績や人柄を、あまり大袈裟にならない程度に讃えます。
3、そして遺族を励まし、自分にできることがあれば力になりたいと誓います。
4、最後に故人の冥福を祈り、結びとします。
ここでも忌み言葉は使わないように注意しましょう。 正式には厚手の巻紙に書きますが、最近では経本のようにジャバラ折りにすることも多いようです。 そして奉書で包み、表に”弔辞”と書きます。
葬儀に出席できない場合、電話でお悔やみは避けるようにしましょう。 喪家では葬儀の準備などで忙しく、さまざまな連絡用に電話を使用しなければならないからです。 なるべく電報を利用するようにしましょう。
「謹ンデ哀悼ノ意ヲ表シマス」
「御逝去ヲイタミ御冥福ヲオ祈リ申シアゲマス」
礼儀やしきたりはいろいろあるものです。 わからないときには正直に聞いてみるのもいいでしょう。 どんなしきたりも他の人への配慮で成り立っているものです。周りもきっと親切に教えてく れることでしょう。
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